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風邪や花粉症の症状が出ると一般的な市販薬で
手を打つことが多いですよね。
それに対して、肌荒れ・便秘・むくみなど
不快感程度にとどまるような症状に対しては
漢方薬を利用したいという人が多いのではないでしょうか。
漢方薬は、体質改善ができそうというプラスのイメージがありながら
効果が出るまでに時間がかかるような印象をもたれがちです。
もっと漢方薬を身近なものとして上手に活用するために
効果が出るまでの期間や注意点を知っておきましょう。
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漢方薬の特徴&西洋薬との違い
漢方薬とは、植物の薬効がある根や葉などを生薬とし、
組み合わせてつくられたものです。
中国でおこなわれている中医学と
日本独自の医学である和漢がありますが、
中医学のほうが漢方薬の種類や量が多くなります。
自覚症状や専門家による所見から判断された
体の状態を「証」と呼び、
この証にもとづいて漢方薬が処方されるのが基本です。
効果のある処方から生活習慣の問題点を判断しやすく、
体質改善のアプローチがしやすくなるのが利点となります。
一方、西洋薬は漢方薬と違い化学合成された物質が使用され
一つの成分で構成されていることが多いものです。
そのため、狙った症状に作用しやすいのがメリットですね。
漢方薬の効果が出るまでの期間
生薬を利用した漢方薬は
化学的な成分と比べて効き方が穏やかだと思われやすく、
効果が出るまでの期間も長いと考えがちです。
これは、半分当たりで半分ハズレです。
<早く効く症状もある>
たしかに、アレルギー疾患の体質改善や生活習慣病のような
慢性的な症状なら数ヶ月~半年かかることがあります。
でも、突発的な症状に対しては
数時間のうちに効果を実感できる場合もあるんですよ。
風邪・鼻炎・咳・胃もたれ・膨満感のような
症状への対策に適しています。
<服用しながら体質改善>
慢性的な悩みを改善するためには、
漢方薬を飲みながら生活習慣の見直しも必要になります。
じっくりと体を整えて症状を出にくくしていくので
効果が出るまでの期間が長いんです。
「漢方薬を飲んでさえいればいい」というスタンスでは
長い期間をかけても根本的な解決になりません。
規則正しい生活・適度な運動・腹八分目の食事などを意識し、
最終的には薬を飲まなくても健康でいられるようになりたいですね。
半年~1年くらいを目安に取り組むと変化を感じるようになります。
漢方薬の効果を早く実感するために
スムーズに漢方薬の効果を引き出すためには、
気をつけたいポイントがあります。
漢方は薬ですから、飲んでいる間に
体調に気になる変化があったら
自己判断はせず専門家に相談してくださいね。
①用法・用量は守る
早く不調を改善したいからといって、
飲む回数や量を増やしてはいけません。
飲むタイミングも、吸収の効率や胃腸の丈夫さに応じて
指示されているので守るようにしましょう。
②自己判断で飲むのをやめない
短期間で症状の改善が見られた場合も、
体質が安定しないうちに服用をやめてしまうと
元に戻ることがあります。
どのくらいで変化があったのかを報告し、
いつまで飲むべきか相談してください。
③薬を組み合わせない
普段は漢方薬だけを飲んでいても、
頭痛や月経痛がつらいときは鎮痛剤で抑えたくなりますね。
基本的に漢方薬と西洋薬と組み合わせで飲むことは
禁忌ではないとされています。
しかし、作用が相反して効果が弱まる場合もあるので
「たまに○○を飲むことがある」と伝え、
飲み合わせに問題がないか確認しておくと良いでしょう。
④成分濃度の高いものを飲む
私たちが手にすることができる漢方薬には
以下の三種類があります。
・市販エキス製剤
・医療用エキス製剤
・煎じ薬
市販の製剤はどうしても自己診断で選択することになるので、
安全性を考慮し成分量を抑えてつくられています。
医療用の製剤は、市販のものより高濃度にできています。
ただし、エキスは煎じた後に水分を飛ばして粉末にしてから
細粒や錠剤になっているので、
加工の過程で蒸発してしまう成分もあるのが欠点です。
手間の少なさや持ち運びの利便性という点では
エキス製剤のほうが優れていますが
成分濃度の高さを優先するなら煎じ薬を選びましょう。
生薬の種類や量をオーダーメイドで調節できることも
煎じ薬の魅力です。
市販の漢方薬を選ぶときのコツ
市販の漢方薬は、「○○でお悩みの人に」というような表示で
簡単に選べるようになっています。
それでも多くの種類があるので、どれを飲むか迷いますよね。
市販の漢方で最大の効果を得るための
選び方のコツをおさえておきましょう。
・体力を判断する
パッケージで対象者の条件を確認すると、
「体力中等度以上」などという表記があります。
なんだか曖昧ですが、日常生活を支障なく送れる程度の
体力があり、胃腸が弱くなければ該当します。
注意するべきは「虚弱」に当てはまる場合です。
虚弱とは、胃腸が弱い・冷えやすい・貧血気味・疲れやすい
といった体質を指します。
虚弱体質の人が、体力がある人向けの漢方薬を飲むと
胃痛や動悸が起こることがあるので、
体力が弱くても飲める種類なのかをチェックしましょう。
・満量処方を選ぶ
先ほどご紹介したように、
市販の漢方薬は医療用より生薬の量が少ないものです。
そのため、
「前に医療機関で処方してもらった○○が効いた。
今回は受診するのが面倒だから、
同じ名前の漢方をドラッグストアで買おう。」
と考えて購入しても、同様の効果を得られないことがあります。
そこで選びたいのが、満量処方の漢方薬。
使用可能な生薬の量は国の基準で決まっていて、
その最大量を使っているものに
満量処方と表示されているんです。
医療用と同じ効果を期待できるので、注目してみてくださいね。
まとめ
漢方薬は、体の状態を総合的にみて処方される薬で
主訴以外の不調も改善に導きやすいものです。
効果が出るまでの期間は症状や体質によって異なり
短時間で効果が出ることも、年単位で続けることもあります。
根気が必要になる場合もありますが、
できるだけスピーディーに悩みを解消するために
飲み方や選び方の注意点を意識しましょう。
体質に合った漢方薬の力を借りて、
体や心の不調を癒してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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